2025.10.02
2025.11.12
「エントリーが思うように集まらない」
「学生が説明会に来てくれない」
そんな声を耳にするたびに感じるのは、
採用の成果を分けるのは“発信の質”だということです。
最初に確認していただきたいのは、
「企業の魅力をどう伝えるか」よりも、
「どう表現すれば学生に届くか」を徹底的に考えること。
採用活動の第一歩は、「見つけてもらうこと」「選ばれること」です。
いまはSNSや採用サイト、動画など発信手段が増えた時代。
だからこそ、やみくもに情報を出すのではなく、
「誰に・何を・どのように伝えるか」を丁寧に整理することが、採用成功への近道です。

説明会や会社紹介の場面では、次のような構成がよく見られます。
・ 製品紹介を淡々と話して終わる
・ 会社の成り立ちや沿革を丁寧に説明する
・ 福利厚生や休暇制度を詳しく説明する
・ 企業理念や経営者の想いを熱く語る
いずれも「誠実に伝えよう」という想いの表れですが、
学生の関心は、必ずしも企業が“伝えたい順番”と一致していません。
人事部長や経営者の方は、採用面接の場面を思い浮かべてみてください。
エントリーシートの内容を確認しながら、実際に知りたいのは
「この人はどんな考え方で仕事をするのか」
「自社の文化に合いそうか」
「成長の伸びしろはあるか」
そうした“人となり”ではないでしょうか。
エントリーシートの情報だけでは判断できないからこそ、
相手の言葉の選び方や表情、具体的なエピソードから
“その人らしさ”を感じ取ろうとしています。
学生も、説明会やホームページなどの限られた情報の中から、
「この会社で自分が活躍できるか」
「成長できそうか」
”その会社らしさ”を見極めようとしています。
つまり、会社紹介とは、学生との“面接”のようなもの。
伝えたいことを一方的に話すのではなく、
相手の関心に合わせ、わかりやすく、印象に残る形で伝えることが重要です。

まず考えるべきは、「誰に向けたメッセージ」なのか。
理系学生と文系学生、都市部と地方、大学1年生と4年生では、
響く言葉も、関心のポイントもまったく異なります。
採用広報は「全員に好かれる」必要はありません。
むしろ、自社に合う人にだけ届けばいい。
「どんな学生に興味を持ってほしいか」
「自社で活躍している人は、どんな価値観を持っているか」
を具体的に描くことが、発信の第一歩です。
ターゲットを絞るほど、メッセージは研ぎ澄まされ、届きやすくなります。
学生が知りたいのは、会社の製品や福利厚生だけではなく、
「その技術が、社会のどんな課題を解決しているのか」
「どんな人が、どんな想いで働いているのか」。
メーカーや技術系企業であれば、
技術力の“凄み”と、それを支える人の力こそ最大の魅力です。
製品や実績を紹介するだけでなく、
その背景にある“挑戦”や“努力の積み重ね”を言葉にできるかどうかが鍵。
確かな技術が培われた会社の歩みやストーリーこそ、
学生の心を動かす“選ばれる理由”になります。

どんなに良い内容でも、「伝え方」で印象は大きく変わります。
学生が複数の企業説明会を聞く中で、記憶に残るのは、
言葉とビジュアルの一貫性を持つ会社です。
整ったデザインよりも、“温度感”のある発信が大切。
社員の表情、現場の風景、働く姿勢――
その一瞬にこそ、企業のリアルが宿っています。
完璧さより、「うちの会社っていいな」と感じた瞬間をそのまま見せること。
それが、学生の心に届く“発信の質”です。
採用広報は、単なる情報発信ではありません。
それは、会社で働く人たちの価値観や姿勢を映し出す、鏡のような存在です。
学生は、企業の理念や言葉の一貫性を敏感に感じ取ります。
「働く人の想い」と「会社の発信内容」が重なっている企業ほど、信頼が生まれます。
採用広報は、会社の“らしさ”を言葉と行動で伝える活動です。
会社の強みをどう見せるか、学生にどう届けるか――。
その整理と発信の積み重ねが、
「この会社で働きたい」と思ってもらえるブランドを育てていきます。
「誰に、何を、どのように伝えるか」を丁寧に見直すことから、
始めてみませんか?

つむぐラボは、採用から定着・組織づくりまで、
現場に寄り添いながら伴走する“人事の右腕”を目指しています。
企業の個性や強みを丁寧に整理し、
「学生に伝わる発信」を一緒に形にしていきます。
確かな技術と人の力がつむぐストーリーを、
次の世代へ、そして、より多くの学生へ。
採用広報の見直しや発信方法に悩んだときは、ぜひ一度ご相談ください。
貴社の魅力を言葉にし、“届く発信”を共に創っていきましょう。
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